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徳島 発心の道場 2 [お遍路]

2004年 10月11日 後半部
 無事に大日寺の納経も済ませ、来た道を戻る途中に露店がありまして、とても大きい梨を見つ
けたので梨好きの俺としては即購入。大きさが顔くらいまであり、ずっしりと重い。これは間違いなく
美味いとぴんときたのでありますよ。ついでに、トマトも購入。まずはトマトにかぶりついたのであり
ますが、これまた美味い。あっという間に平らげてしまいました。
 さてさて時間も昼を回り昼飯をどうしようかと言うことなりまして。地図を見て見るんだけど、中々
見つからない。まあ、大きい通りに出れば見つかるでしょうと言う事で広い通りに出て見ると一軒
発見。ここで食べなかったらいつ食べれるか分からないので入って見ることに。
 いやーこの店入って大正解。凄く料理がおいしいのでありますよ。「水源」しっかりと俺の記憶に
インプットされました(笑)。地図にも場所を書き加えておいたしね(笑)。あと良心的なことにお遍路
さんだと、割引がありました。100円値引きとなっていたんだけど、心憎い演出で嬉しかったりもする
のであります。
 さてさてお腹もいっぱいになったのでまた元気に歩き出したのでありますよ。今日は7番目くらい
迄いければオッケーなんだけどなぁーとね。
 このあとはひたらすら歩くだけ。太陽がじりじりと肌を焦がすのが分かる感じ。もう汗をかきながら
リュックを背負って歩いてました。杖をつく音がリズム良く流れるようになり、大分歩くペースと言う
のが自分の中で出来上がってきたかなと。杖を上手く使いこなして歩けるようになってきたので
あります。
 そんな事で無事に5番目のお寺 安楽寺に到着。ここでも無事に納経を済ませ。6番目のお寺
十楽寺を目指すのであります。今日は6番目まで攻めたいなと思っているのでありますよ。
 時間的にも十楽寺までが丁度区切りがいいかなとね。と言う事で、ラストスパートなのであり
ますよ。日もだいぶ傾いてきたので暑いのは収まってきたのでありますよ。それでも、汗は滝の
ように滴り落ちて来ているのであります。
 無事に十楽寺に辿り着けました。時間内に納経も済ます事が出来まして。今日はここまで。
 十楽寺は宿坊も兼ねているのであります。道中に宿の手配をしておいたのでそのままチェック
イン。すぐにお風呂には入れるとの事なので入念に足をマッサージしておきました。いやー
お風呂の気持ちのいい事。本当、極楽じゃーと思えるのでありますよ。今日で7番目まで到達出来
たのであります。初日にしては順調だと思えるのでありますよ。このペースでいけるといいなと思う
のであります。Aさんは買って来た梨を水飲み場で冷やしていまして、取りに戻るとなくなっていた
のであります。その梨は盤飯にしっかりと出て来ました(笑)。お寺の人が供物だと勘違いしたよう
ですな(笑)。甘くて、おいしい梨でした。そして、部屋に戻って明日のルートを確認してすぐに就寝
しました。って言うか、気が着いたら寝ていた様な気が‥‥。
 こうして、初日は無事に終わったのであります。
 


徳島 発心の道場 1 [お遍路]

2004年 10月11日 前半部
 期待と不安を乗せたバスは徳島駅に着きました。
 俺とAさんは荷物を抱えて徳島の地に降り立ったのであります。
 「やっと着いたな」これからの1週間のことを考えるとここからがスタートなのであります。
 ひとまず、荷物を下ろして駅を探索。何はともあれ朝食を取ろうと言う事で。
 腹が減っては戦は出来ないしね。これから歩き通すのだから。
 近くにコンビニを見つけてまずは買出し。これからの事を考えて非常食と水分を確保。
 俺はスポーツドリンクをチョイスしたのでありますよ。脱水症状に陥るのが怖かったのでね。
 まずは腹ごしらえをして、最初のお寺 霊山寺 を目指す。
 電車で行ける事がわかったんだけど、始発が7時20分‥‥。ただいま6時。1時間近くまだ時間が
あるわけであります。
 駅の休憩室で仮眠を取ることに。バスの中では興奮してそれほど寝る事が出来なかったからね。
 そんな事をしていたら始発に乗り過ごしました(爆)。
 結局8時20分の電車に乗って 最初のお寺 霊山寺へ。
 霊山寺では、これからお遍路をしようとする人達がたくさんいました。歩きをする人もちらほらと
いましたな。
 俺は菅笠 金剛杖 納経帖の3点を買いました。どうしても菅笠と金剛杖は欲しかったのであり
ます。納経帖はお遍路をするには必須のアイテムだしね。
 そして、いざ出発したのであります。
 菅笠はかぶらなかったけど杖をついて歩くのは気持ちがいいなと。天気も良くて暖かくてあっと
言う間に汗が滴ってきたのでありますよ。Tシャツ一枚で歩けるくらいの暖かさ。空気は美味しいし
杖をつくカコンカコンと言う音。全てにおいて気持ちが良い。
 ただ歩くだけなのに、これほどに気持ちが良いものなのだろうか?それともこの地がそう感じ
させるのだろうか?ただひたすら歩くだけなんだけどね。
 快調なペースで歩きまして、二番目 極楽寺 三番目 金泉寺 へ。距離が短いのもあって
思ったより早くに辿り着けました。
 最初に歩きだして4キロ位かな?まだまだ元気一杯であります。
 次の四番目の寺 大日寺までは約5キロ。1時間15分くらい歩けば着く距離くらいかな?その道中
で初めてお接待を受けました。お接待があるって言うことは本とかで知っていたけど、まさかこんな
に早く遭遇するとは思いもしませんでした。Aさんと杖をつきながら歩いているとおばあさんに呼び
止められてお茶と手作りの賽銭入れを頂きました。とても嬉しかった。見も知らずの俺達に
お茶の差し入ればかりか、手作りの賽銭入れまでも貰えるとは。
 おばあさんは「ご苦労様、がんばってね」と言ってにっこり笑って迎えてくれました。
このせちがない世の中でこの出来事には感動しました。お接待は無償の奉仕。お接待をすることで
お遍路に参加しているとは言え、お接待を受けた俺としては逆に恐縮してしまったのであります。
 一言で言えばびっくり。でも、凄く嬉しかった。こんなに人って温かかったんだなと思い知らされた
出来事でありました。
 四番目の大日寺 を目指すはずが、先に五番目の地蔵寺に着いてしまいました(苦笑)。途中で
道を間違えたみたい(苦笑)。
 少し休憩して、水分を補給して四番目の大日寺へ戻りました。
 四番目の大日寺は結構きつい坂が待ち構えてまして途中の休憩所で一休み。先に休んでいた
人と世間話をしてました。年配のご夫婦で車でまわっているらしい。俺達が歩きでお遍路をと聞くと
「がんばれー」って応援してもらえました。何気ない一言だけど、凄く勇気を貰った気がするので
あります。何だろう?お遍路を始めてから素直に感謝できている自分がいる。中々出来ない事が
恥ずかしくもなく出来る自分がいる。何かが俺の中で変わり始めたのを感じる事が出来るので
あります。まだ始まったばかりなのに‥‥。
 実はこの四番目の大日寺へ向かう途中で いとうさんに会ったのであります。今までの道中で
女性を見た事がなくて、菅笠を深くかぶって小さい体に大きなリュックを背負っていたのが妙に
印象的でした。Aさんと「女性も歩いているんだね」と話していたくらいだから。ちなみに、いとうさん
とは、このあと再び会うことになるのであります。彼女は結願をしまして、その道中記は下記の
サイト http://henrogirl.seesaa.net/ にて載っています。


旅立編 [お遍路]

 2004年10月10日
 と言う事で、四国お遍路に行ってきます。
 名古屋発 徳島行 のオリーブ松山に乗って四国へ旅立。
 バスの待合所でAさんと合流したのでありますが、二人揃って心なしかそわそわしているのであり
ますよ。これから四国へ旅立つ。約1,200キロ歩いて88箇所を目指すのでありますよ。
 と言っても今回で全て歩くだけの時間の猶予はなく、6日間しかお遍路は出来ないんだけど、
それでもやはりわくわくするのでありますよ。
 ここからまだ見果てぬ旅があるんだと思うと、わくわくしない方がおかしいと思うのであります。
 23時30分。バスが到着。徳島へ着くのが6時くらい。
 では、行って来ます。希望を胸にこれから大変な旅になるかもしれないけど、それ以上に期待を
感じられるのであります。
 帰ってきたときに、欲しかった答えが見つかるといいなと思いつつ、バスは四国を走り出したので
ありました。


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準備編 [お遍路]

 さて、お遍路へ行くぞと決めたら俺は行動を開始した。
 まずは情報。お遍路と言うのは88ヶ所のお寺を回ると言う事しか俺は知らないのである。
 と言う事でひとまずお遍路とは一体どう言うものかと言うことを調べたのであります。
 お遍路とは簡単に言ってしまえばお寺周り。総距離1,200キロあったりするのであります。
 俺がするのは歩きお遍路。全てのお寺を歩いてまわる一番シンプルで大変なのであります。
 車でまわる人、自転車やバイクでまわる人もいたりするのでありますが、やはりここは基本の歩き
で行くしかないと思うのであります。
 と言う事で、歩きお遍路について少々書いて行こうかなと。
 出来ることなら通しをしたかったのでありますが、時間的に余裕がないので区切りで歩くことに。
 通しをすると大体2ヶ月くらいかかるのであります。社会人の俺にはさすがにそんな事が出来ない
ので1週間なり区切って何度も四国へ通うことになるのであります。まあ、4・5年くらいの計画で
まわるしかないかなぁーと思っているのであります。
 さて、歩きで区切ってまわると言うことに決めまして、次ぎは道具の選別。
 基本的に歩きなので大きめのリュックが必要になったりするのであります。まあ、入れる物は着替
がメインだったりするのであります。ひとまず今回は1週間の休みを取ったので着替えは4日分。
 まあ、洗濯をすれば問題ないしね。あとは水分補給のためにペットボトルをたくさん持ち歩くことに
なるでしょう。自分の体一つで望むのでね。
 道中の快適性を得るためにやはり服等はアウトドアショップで揃えたのであります。俺はモンベル
が好きなので、モンベルでほとんど揃えたのであります。野宿になっても良い用に寝袋まで揃えた
のであります。
 そして、出発の日を向かえたのであります。


始めに [お遍路]

 始めに。
 お遍路を始めようと思ったのはいつくらいだろうか?お遍路と言う行為は昔から知っていた。
 私生活でも仕事でも色々な事がありすぎて、精神的に辛かった。
 なかでも、親父の死は辛かった。今まで当り前にいたのが目の前で冷たくなっていたのを
見たのは、やはり辛い物を感じた。そして、どたばたとした日常をすぎて、やっと一息つける時間を
確保できたとき。
 お遍路に行こうと。
 最初はお遍路じゃなくても良かった。誰も俺を知らない所でのんびりとしたかった。見知らぬ土地
でゆっくりと体を癒したかった。今までの世俗にどっぷりと使った生活から抜け出したかった。
 否、逃げ出したかったのかもしれない。全てに疲れきって。ぽっかりと開いた穴を抱えての生活は
辛かったから。
 やろうと決めたらあとは早かった。休みを申請してひとまず10/11から16まで休みを取りました。
 あと一人で行くはずだったけど、会社で一番仲の良いAさんと一緒に行くことに。
 まあ、旅は道連れって言うしね。どうなることやらと思いつつも自分を見つめなおすにはもって
こいの旅になるんじゃないかと思うのであります。
 と言う事で、お遍路日記の始まりであります。
 まだまだ道中なので長い目で見てやってください。予定では4・5年くらいかかるんじゃないかなと。
 


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